Girl's? collection 1


沈黙が部屋を支配し、時間が止まったみたいだった。
でもそうじゃないとわかるのは掛けてある時計の秒針がかすかに音をたてていたから。


「そのウィッグと服。やっぱりナオはあんただったんだ。早坂ナオキ・・・だっけ?」

「・・っ・・・・」

やべぇ、どうするこの状況。言い逃れできない。

「おかしいと思ったんだよ。学校のPCをハッキングしても『如月ナオ』なんて名前どこにも書いてないんだから。変態さん?」

不敵に笑うユズはさっきとは別人だ。

「さて、どうしようか。ここで大声を出せば、誰かが来て大騒ぎにしてくれるし。新聞部に言えば最高のスキャンダルだし。」

きたーーー新聞部。みんな脅しはこれだな。




「・・・・・・っぷ・・・」

ユズの笑う声がしてあわてて見ると、爆笑していた。

「あはは(笑)
そんなに暗い顔しなくても大丈夫。バラしはしないよ。」

「本当に?」


「うん、あんたがこの部活止めれば、ね。」

黒い笑顔がそこにあった。



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