金持ち女VS貧乏男

第九章 ホワイトデー

私はいつしか、彼の居るコンビニに牛乳を買いに行くのが日課になってた。

『ね、ねぇ、どしたの?顔悪いよ?…じゃなかった…顔色悪いよ?』


レジで牛乳を精算してる彼の顔は、目が落ち窪み、頬がコケて、声がしゃがれている。


その姿は、まるでホラー映画さながらだ…


『ぃゃ~実は――――――――――るんだよ』


なんでも話を聞くと、お金が入り用で3日に1食しか食べてないそうだ。

全く…筋がね入りのバカだな。


『…………わかったわかった!そんな目で見ないでよ…気持ち悪い…』


彼が、何か私に縋るような目が…
まるで妖怪のようだ…


『新吾がバイト終わったら焼き肉でも―――…』

私が全てを言い終わる前に彼は、あっちの世界へ旅立った………



もう帰って来なくていいよ…
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