ヒ-ロ-なんていらない

<宝>

高3の夏に、俺達の高校に、紬はやって来た。

俺には、親友の健一にも言っていない秘密がある。

紬は俺の遠縁の親戚なんだ。

ほとんど、血筋も繋がっていないし交流だってない。

ただ、あの事件の事は紬の親から口止め、と穏便に処理することを、

親伝手に頼まれていた。

紬は、イギリスの親戚の家に預けられ何事もなかったように片付けられた。

表面上はだ、

あの後、紬がどうなったかは知らなかったし

健一や穂香ちゃんとも、

別に頼まれたから一緒にいるわけではなかった。

二人を支えることが俺の生きる意味だった。
< 144 / 157 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop