【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】


「美優紀って期待させるのうまいよね、ほんと。そんなこと言われたらさ、俺のこと好きなのかなって思うよ??普通は」

「なにを言っているんですか??わたしが社長を好きだなんて、あり得ませんよ」

「えっ、ないの??」

「ないですよ。大体、わたしは社長を"男"として意識したことはありませんし」

「じゃあ今まではどんな風に接してたわけ??俺と」

「決まってるじゃないですか。昼間は社長として、夜は旦那としてです」

「じゃあなんで俺を、男として見たことないの??不思議なんだけど」

「なぜ??そんなの、わたしと社長が仕事上の関係でしかないからですよ??家では旦那ですが、わたしたちの結婚はヒミツの結婚なんですから。……恋愛感情なんて持ったら、それこそ一貫の終わりです」

「そんな大袈裟な……」

「あのですね、社長??前にも申し上げましたが、もう少し社長という自覚をお持ちください。それから、わたしたちの結婚は外部にはヒミツなんですから、もう少しその自覚を持っていただかないと困ります。わたしたちは極秘結婚なんですから」

「うーん……。これでも一応、自覚は持ってるつもりなんだけどな」
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