【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】


「……なるほど。つまりあの方は、いわゆる秘密兵器みたいなものなんですね」

「ああ。あっちがその気なら、俺はどんな手を使ってでもここを守ってみせる。ここは俺の大事な会社だからな」

「……そうですね」

「それから」

「はい??」

「ここは美優紀と出会った大事な場所だから、誰にも奪われたくない」

美優紀を見つめてそう言った瞬間。
美優紀の瞳が大きく揺れたのがわかった。

「しゃ、社長……。突然なにをおっしゃるんですか??こんな所で、そんなこと……」

美優紀は動揺しているのか、少し顔が赤くなっていた。

「俺は本気だよ??美優紀を好きになってから、本気でそう思ってる」

イスから立ち上がり、美優紀の目の前に立つ。
美優紀は俺を見つめたまま、さらに顔を赤くしていた。

「っ……しゃちょ……」

「社長じゃなくて、秋一って呼んで??」

「……っ、しゅ……いち、さんっ」

「え??なに??聞こえないよ」

「っ……しゅう、いち、さん……」

美優紀は恥ずかしいのか、そう言って下を向いてしまった。

「よくできました」

「わっ、わたしをからかうのは……やめてください、社長」

「なんで??」
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