【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
ふたりの未来

side美優紀



「……秋一さん」

あの夜のことを少しだけ覚えいる。
お酒が入っていため、酔っていたのは間違いないけど……。

なぜあの時、社長にわたしのことを愛しているかどうか、聞いてしまったのかと、深く反省している。
社長はわたしを、愛してると言ってくれたことがある。

もちろんその気持ちに、ウソがないと信じている。
ーーーそしてわたしも、社長のことを。

あの日の夜に気が付いた。
ーーーわたしも社長のことを、゙愛している゙んだと。

社長と同じ気持ちだと気づき、好きだと思っていた。
けれど今は、好きという感情よりも、もっと上にある気持ち。

ーーー愛してるという言葉に、いつの間にかなっていた。

とある日の夜、社長から急に会長に呼び出されたため、帰りが遅くなると連絡が入った。

わたしも行かなくていいものなのかと伺うと、゙ふたりでの話だから、美優紀は来なくてもいい。
先に寝てろよ゙と言われてしまった。

あの日の夜、社長に子供の話をした時から、なんとなく、社長の様子が変だというコトには気が付いていた。
なにかを考えているのだとは、思っていた。

ーーー子供のことはゆっくり考えようと言ってくれたけれど、本当は子供なんて、社長は欲しくないのかもしれない。
子供を望んでいる気持ちがあるのかどうかも、わたしには分からなかった。

わたしは色々と考えて、悩んだ結果。
ーーー社長の子供を作りたいと。
子供が欲しいと、そう思ってしまった。 
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