【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
「……美優紀??いるのか??」
「社長、おかえりなさい」
と、とりあえず玄関まで出迎えた。
「体調は大丈夫か??」
「はい。ご迷惑をおかけて、申し訳ありません……」
「気にするな。最近、働かせ過ぎてしまったみたいだな。……こちらこそ、申し訳ない」
社長はわたしを抱きしめ、頭を撫でてくれた。
その優しさにホッとしてしまい、安心してしまった。
「……夕飯はなにか食べてくる。お前は、ゆっくり休んでいろ」
「はい。申し訳ありません。ありがとうございます」
社長は着替えてくるといい、部屋へと戻った。
そしてその時ーーーー…
「……うっ……」
急に吐き気が襲ってきてしまい、急いキッチンへと駆け込んだ。
ダメだわ……。なんだか気持ち悪くなってきた……。
気持ち悪くなり水を飲んだけど、胃がムカムカしたような、そんな感覚になった。
でもそれは、なにも食べていないからだと思っていた。
「……ふぅ」
水を飲んだら、ほんの少しだけ落ち着いた気がした。
またイスへ腰かけ、心を落ち着かせる。
「……美優紀、俺がなにか買ってくる。なにかほしいものはあるか??」
「……そうですね。もし可能なら、ゼリーやヨーグルトなどを、買ってきていただけますか??」
「わかった。すぐ戻るから待ってろ」
「……はい」
社長はお財布とスマホだけ持ち、家を出ていった。
わたしはそんな社長の後ろ姿を見つめながら、吐き気と戦っていた。
社長は今大事な時期だから、あまり心配をかけたくない。だけど……。
わたしがこんな状況では、社長に申し訳ない。
体調を崩したあげく、心配をかけてしまうなんて……。
わたしは妻としても、秘書としても、失格だわ……。本当に、ごめんなさい社長……。