【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
「えっ??……勘違い??」
俺は美優紀を抱きしめたまま美優紀の顔を見つめた。
「……わたしは病気ではありません」
「えっ??いや、でも……」
「……食事を取りながら、お話しますので、座っていてください」
美優紀にそう言われて、大人しく座るしかなかった。
俺は言われた通り、座って待っていた。
どんなことを言われるのだろう……。
ドキドキしてしまって、なにも考えられない。
「……秋一さん、お待たせしました」
「あ、俺がやる」
「ありがとうございます」
俺は食事を並べながら美優紀の顔を見た。
でも美優紀の表情は、なにも変わってなかった。
「……お待たせしました。食べましょうか」
「ああ」
目の前には、美優紀の作った美味しそうな食事が並べられている。
トマトスープに、サラダ、ミートスパゲッティ。 今日はイタリアンか??
「「いただきます」」
二人で手を合わせてから、俺はトマトスープに手を付ける。
優しい味わいで、でもちゃんとコクもあって、とても美味しい。
「……どうですか??」
「ああ、美味い。すごく美味しい」
「……それは、よかったです」
美優紀はほっとしたような顔をしていた。
パスタに手を伸ばし、フォークにクルクルと巻きつけている。
夕飯を食べながら、美優紀のことを思うと、とても心配になった。
ーーーそこで俺は、さっきのことを切り出すことにした。