【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】

side秋ー



「……もしそうだとしても、社長はなにも悪くありませんよ」

俺の目を見てそう呟いた美優紀は、小さく微笑んだ。

「ありがとな、美優紀」

「いえ。それより社長、今後どうするおつもりですか??」

「わからない。とりあえずアイツについてもう少し調べてみなきゃな」

「わかりました。ではわたしが」

「……いや、いい」

「え??」

「俺がやる」

「ですが、社長……」

「俺がどうにかする。だからお前はなにもしなくていい」

「……わかりました。社長がそう仰るなら」

「悪いな。とりあえず美優紀は、今後どんな対策をとるか考えてくれ」

「わかりました」

「それから、親父にはまだなにも言わないでくれ」

「……わかりました。ではわたしは、これで失礼します」

「ああ」

美優紀が部屋から出ていった後、俺は早速アイツに電話をかけた。

「……もしもし」

「もしもし、俺だ。突然電話して悪い。……今日時間あるか??」

「時間??」

「ああ。ちょっと話したいことがある」

「……わかった」

「じゃあ19時にいつものあのバーで待ってる。必ず来てくれ」

「わかった。19時な」
< 84 / 290 >

この作品をシェア

pagetop