組対のデカ
第14章
     14
 一課の速水班と越沼班が手柄を競い合い、組対四課の一部のデカたちとも連携して、長谷川転落死事件を追っている。


 俺たち組対は、東京湾の真ん前の港中央署の刑事たちに連絡を取って、船に怪しい積荷などがないかどうかを調べ続けていた。


 大塚会のトップにあり、組員たちを束ねている山本陽一が裏で指令を出しているものと思われる。


 過去に組対四課のデカが山本を逮捕したことがあった。


 同じ組対でも四課と五課は別部隊なのだが、同じ組対部に所属する刑事としては同根である。


 山本が指示すれば、一気に大塚会の組員たちが動き出す。


 あの連中にとって繁華街の飲食店や風俗店などから搾り取るミカジメやシノギは主な収入源だったのだし、銃器やシャブなどの横流しもサイドビジネスだった。


 俺たち組対はずっと黙り込んでいる。


 裏で活躍する部隊は、あまり表に出てこない方がいい。


 実際、警視庁組対部の人間たちの活躍が報道されることは滅多にない。
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