王子様とお姫様
あぁ、もうダメだ…
そう思って わかりません、と言おうとした時。
隣の席の澤田くんの机から大きくはみ出たノート。
それに大きく書かれた文。
え…?
視線だけ、澤田くんに向ける。
澤田くんは小声で話す。
「これ読め!」
私は戸惑いながらもノートの文を読む。
「しかし…彼、にとってどれほど…それが辛いことなのか、私にはわかっ…た?」
震える声を必死に止めて読む。
「よし、座れ」
先生は多分気づいてたけど見過ごしてくれた。