【続】SWEET*AFTER7〜ハジメテの社内恋愛〜
じわりじわりと、熱いモノが目に込み上げてくる。


何かを言いたそうにこちらに向かってこようとした拓海さんから、あたしは顔を背けてギュッと目を閉じた。


そして一粒の涙が零れ落ちた──その瞬間。



「っ!?」



ぐっと手を掴まれて顔を上げると、そこには無表情であたしを見下ろす三神さんがいた。



「──行こう」


「…えっ!?ちょっ…三神さんっ!?」



そのままぐいぐいと引っ張られ、あたし達は闇の中へと駆け出した。


どんどん遠ざかる二人を振り返るけれど、二人がどんな顔をしてるのかはわからなかった。



どこへ行くのかもわからない。


だけど、今一人じゃなくてよかった。


三神さんが、いてくれてよかった──…








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