【続】SWEET*AFTER7〜ハジメテの社内恋愛〜
クスクスと可笑しそうに笑うやっぱり意地悪な彼に、内心さめざめと泣いていると車が停まった。



「着いたぞ」


「へっ?…あ、はいっ!」



慌ててあたしも助手席から降りて外の空気を吸い込む。


広々とした駐車場、そしてそこから少し歩いた所から見えた景色に、あたしは目を疑った。



「……え?」



空に向かって高く聳える、クリーム色の壮観なお城のような建物。


開かれた門からは、大きくて広い階段の中心に真っ赤な絨毯が敷かれているのが見える。


周りには綺麗に手入れされた庭園と噴水があり、外国に来てしまったかのような錯覚に陥る。



ここは…もしかしなくても……



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