あんたなんてほんと大っ嫌い! …嘘。大好き。【完】



助かった。
ほんと良かった…けど…

千香は無言のままだ。

「千香?もしかしなくても助けてくれた?」


まさか、つーかやっぱ 気づいてる!?


「はーっ!当たり前でしょ?何あの空気、百合黒川が好きなんじゃなかったの!?」


う゛っ!やっぱ気づくよねー


「あのね、そうなんだけどちょっと爽也もカッコよく見えたみたいな…?」


必死に言い訳。
何かこれじゃ私悪い事 してるみたいじゃん!!


付き合ってないのに!


ん?勇輝は私が爽也に ときめく事が分かってた ってこと!?
だから、まだ付き合ってないんだよね。やっぱ勇輝エスパー!?

「カッコ良く見えたらダメじゃん。あ~あ、やっと百合も1人に決めたかと思ってたのに…この優柔不断!!」


うっ!とどめを刺されました。

「違うもん!好きって気持ちがよく分からないんだもん。千香だって彼氏以外にカッコいいって思う人いるでしょ?」


「まあ、いるっちゃいるね」


千香はクスッと笑う

「でも、それを許してくれる彼氏なのかな?黒川君は~」

え゛っ!?

いや、多分ダメだから 付き合ってないんでしょ?
でも、千香に言い負け たくない・・・。


「大丈夫だし!!」

いやほんと勇輝心広い かもだし。
他の男にときめくぐらい…


「って意地張ったけど、そんな心広くないと思う…」


えっ!?何?
今、私声出てた?
でも、千香が喋ったよね 今・・・・



「って顔に書いてあるし!」

千香大爆笑…。


そんな分かりやすいの 私ーっっ!?



「まっ、許してくれるんじゃない?黒川ってよく知らないけど心広そうじゃん。イケメンだし。」


千香がニヤニヤ。

クッソー、なんかからかわれてるし!


「私もそう思う!てかイケメン関係ないよね!?」


もうっ!
さっきまで大変だったのに 今はもうガールズトーク だよ!!?
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