僕達の【愛のカタチ】



僕から薔子へのプレゼント。


薔子の唯一の願いを叶えること。



彼女の望みは“若く美しいまま、僕の側に居続ける事”










今、彼女はお気に入りのワンピースを着て、ベッドに横たわっている。


呼吸もしていないし、心臓が動き出すこともない。
薔子の時間だけを永久に止めた。



彼女には特殊な薬を投与した。

眠るように、生命活動を停止した。

誰よりも美しく。幸せそうに微笑んだまま。



彼女の停止を確認した後、協力者を呼びつけ処置を済ませた。

生命活動に必要な体の中身を抜き取り、代わりの素材を詰め込み縫合。

さらに別の薬液を体内に注入する。


この処置で完了した。




僕は薔子の美しさが損なわれないように防腐処理をし、彼女の時間を止めたのだ。



毎晩足を手錠でつなぎ、一緒に眠る。


生きていた時と同じ輝かしさを保つため、定期的な薬液の注入が必要だった。


財産を使い果たしたが、結果として問題ない。



薔子が側にいてくれるおかげで僕は仕事に打ち込める。

僕の会社も順調に成長している。


やはり薔子は僕のミューズだった。



『薔子。願いが叶って、君は幸せかい?』


返答がないことを分かっていながら、つい訊いてしまう。




あの頃の薔子より、きっと今の僕の方が狂っているだろう。



僕は薔子を愛してる。

今も昔も。
そしてこれからもずっと永遠に……。




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