家元の花嫁【加筆修正中】


お昼は玲ママのお弁当。


娘のように可愛がってくれる玲ママのお弁当は、本当に有難い。


だから代わりと言っちゃなんだけど、玲には勉強を教えている。


こう見えても、一応学年トップをキープしてる。


玲だって勉強が出来ないワケじゃない。


私が思うに…ヤル気の問題な気がする。


ちょっと教えれば、問題が解けるんだもん。



「で、どんなチョコあげるの?」


「ホントはトリュフみたいなのをあげたいんだけど、難しくて」


「そうねぇ…」


「それに、正木さんが買えるようなのはダメって言うの」


「それ、私も同意見。トリュフは却下だね」


「なら、どんなのが?」


「せっかくプロのパティシエにタダで教えて貰えるんだから、アッと驚くようなのが良いんじゃない?」


「とは言っても、私の技術じゃ時間が足りないよう」


「う~ん、隼斗さんは甘いのが好きなの?」


「どうかなぁ。茶道用のお菓子は食べるけど…」


「甘いのが苦手な男の人もいるよねぇ」


「・・・・・」


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