家元の花嫁【加筆修正中】


彼の欲求具合は分からないけど、


「その、私とシなくても………間に合ってるんじゃない?」


……そうだよ、シたくなったとして、他に誰かいる筈だよね?


「へ?…………はぁあッ?!ちょっと、隼斗さん、女がいるの?!」

「………ん~……分からない」

「分からないって……。そもそも結婚しようとしてる女と一緒に住んでて、普通他の女の所に行かないでしょ?!もし、彼にゆの以外の女ががいるなら…………その時はただじゃおかないからッ!!」


――――パシッ!!

ぅわぁ~~!! 玲がキレちゃったよ。


見た目が美人だから騙されやすいけど、

性格は男だし、空手は黒帯だしね。

ジュニアの大会で全国2位だった言ってたっけ。


「ちょっと、玲。まだいるって決まってるわけじゃないし……」


とりあえず、軽く否定だけはしておこう。


「ん~けど、ゆのを不安にさせるのは同罪!!」

「へ?ふ、不安になんて……なってないよ。っていうか、むしろ、その気になられたら困るし」

「困る?………まぁ、ゆのなら仕方ないかぁ」

「仕方ないって?」

「だから、自分にプロポーズまでした男が、他の女とイチャイチャするのを気にも留めないって事」

「う~ん、だって……、迫られても困るだけだし。隼斗さんは私の事なんて、何とも思ってないよ」

「そうかなぁ?」

「うん、そうだよ」


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