優しさの理由
『鈴…』


優しく名前を呼んで鈴の体を離した。


そしてそっと口付けをする。




初めてのキスは涙の味がした




「空っ…」


鈴が俺の背中に手を回してくる。


そんな鈴を優しく抱きしめた。




鈴を抱きしめたままふとドアの方に目を向けると


兄貴が満足そうな笑みを浮かべながら壁によりかかっていた



いつの間に入って来てたんだろう…


「良かったな」

『うん、ありがと』


口パクでそう伝えてきた兄貴に


俺も口パクで言葉を返した。



俺の言葉に納得したのか


嬉しそうな笑顔を浮かべると


兄貴はそっと病室から出て行った



笑顔の兄貴に俺も満足だった





やっと少し



鈴と兄貴に



恩返しが出来たかな…


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