お星様に願い事

そこまで考えると周りが明るくなった
プラネタリウムが終わったらしい


「つまんなかった?」


明かりが付いてすぐに星夜が聞いてきた


「え、なんで?」

「ん?悲しげだったから。大好きな星空なのに」


…見られてたんだ
暗いし、星夜も星を見てるから見られてないと思ったのに


「本物の方が良かった…」


淡い恋心を見抜かれないように
それらしい嘘をつく


「あぁ、そーゆうことか。仕方がないよ、所詮人が作った物だしね」


どうやら上手く誤魔化せたようだね

今気付いた気持ちを悟られてはいけない
…星夜を困らせたくない


「亜樹達入園ゲートの所に居るんだって。行こ?」

「うん」


気持ちを隠すように星夜に、亜樹達との合流を促す
そして、2人で亜樹達の待つゲートまで向かって行った


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