ホームレスな御曹司…!?
あたしの手を強く握った茅原さんが向かったのは。


あの公園。


チカブミさんのいる公園。


涼しげで軽い足取りの茅原さんとは逆に、あたしの心は重くなる。


まるで血液以外の物を流されたみたいに体中の脈がよどんでくるのは。


どうして?


あたし…。


今は答えなんて欲しくないんだよ…。


あの人の───チカブミさんの出す答えは欲しくない。


なぜだかそんな気がする。


会いたくない…。


けど、会えたら…。


会えたら、あたしの胸のつかえは消化されそうな気がするけど。


途端に。


泡となって消えるんだよ、ね…。
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