小さな幸せ
3年後4月、

桜が散る中、大学の門をくぐる。

母の元を離れ、一人で暮らす決意をして東京へ出てきた俺。

まるで母が作った新しい家族から逃げるように。



「やっぱりこっちの桜は迫力あるね。

 葉っぱがないって本当なんだね。」

懐かしい声に振り返る。

そこには笑顔の桜花が立っていた。


「桜花!」


「久しぶり。やっと会えたね。」



3年の月日が、一瞬ににして巻き戻された。




桜花が笑う。


あの頃のように。


「おはよう。」









初恋。。。。。END
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