小さな幸せ
それから大掃除してま夜中になってしまって、


「あたし泊まっていいですか?

 どうせ明日休みだし、

 色々買いに行ってもうちょっと人間らしい暮らししましょうよ。」


「一応、俺人間だし。」


「判ってるけど。」


「一応男だし。」


「分かってる。」


「泊まるって事の意味分かってるの?」


しばらく沈黙して


「う…分かった帰る。帰ります。」



あたしだってそんなこと分ってる。


そんなに言われたら

したいって言ってるみたいじゃない

惣さんの馬鹿ぁ


荷物持って立ち上がると玄関に向かうドアの前で


ぎゅっと抱きしめられた。



「ごめん、いじめすぎた。

 泊まっていきなよ。」



こっくりと頷いて、また泣いちゃった。


あたしの涙腺はゆるゆるになってる。


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