Love Story's+α



紅茶を飲み終りまた縫い物を。


「そんなに根を詰めたら肩が凝るよ」


「ありがとう。でも大丈夫。早くしないと夏が過ぎたら困るもの」


「そうかい。でも無理はするな」


「心配性なんだから。って…何をしてるの?」


「針に糸を通してるんだけど…針穴って小さいな」


「老眼なんだから無理ですよ」


「そうだな。だがお前だって眼鏡を掛けてるじゃないか」


「フフフ…縫い物ばかりしてるから目が悪くなって…確かに針穴は小さいから見にくいわね。でも勘でいけるのよ」


「そんなもんか」


何とか糸を通し


「出来たよ」


「ありがとう。早く下に行って下さいな。お母さんに叱られるわよ」


「はいはい」



< 129 / 298 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop