黒縁メガネ男子に恋してる

「よし。じゃ、今夜な」


そう言って、智哉は自転車にまたがった。


「え? 今夜って?」


なんのこと?


あわてて聞き返すと。


「メールするって言っただろ?
“かけ”の内容。
忘れてんじゃねーよ!」


「あっ……」


そうだったっけ。


智哉は、唇の端を引き上げ、ニヤリと笑う。


「雄太のことなんかより、そっちの心配してろ。
じゃぁな!」

< 130 / 513 >

この作品をシェア

pagetop