黒縁メガネ男子に恋してる

「仙道さん、いいですか?」


体育祭実行委員の彼女は、あくまでも落ち着き払った態度。


この状況で、その落ち着きっぷり、あたしにはとうていマネできないよ。


もう、断ることなんて、絶対できない雰囲気だ。


「……わかりました」


あたしは、しかたなく、小さくうなずいた。


でも。


あーぁ、もう、どうしよう……。


こうなったのは、全部あんたのせいよ!


あたしは、思わず、智哉の後ろ姿を、にらんだ。

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