黒縁メガネ男子に恋してる
「ごめーん! はぐれちゃったぁー!
もしかして、探してた?
ホントごめんねー!
さっき言ってた本、あっちにあったの!
レジ行くのちょっと待って、つきあって!」
あたしは後ろの店員に聞こえるようにそうまくしたて、真喜子の腕を強引に引いて、本屋の奥へ歩いていく。
真喜子は無言で、でも、ものすごく驚いた表情で、あたしにされるがまま、ついてくる。
後ろの店員は、うさんくさそうにあたしたちを見て、少し距離をとった。
本を整えつつも、視線はしっかりあたしたちをとらえている。
あーぁ、しっかり、マークされてるよ。
あたしは、マンガコーナーに着くと、好きなマンガの話を声高に始めた。
もちろんそれは、真喜子にではなく、店員に聞かせるため。