黒縁メガネ男子に恋してる
道の先には、先に出発した他の班の子たちの後ろ姿が見える。
その子たちは、分かれ道のところで、ふたりずつに分かれ、左右に進んでいった。
二手に分かれて、手分けしてチェックポイントを回る作戦なんだろう。
たしか、森林公園内には、ふたつのチェックポイントがあったはず。
あたしと同じようにその様子を見ていたらしい智哉が、雄太に声をかける。
「なぁ、俺らも二手に分かれた方がいいんじゃないか?」
だけど、ちらっとクイズシートを見た雄太は、チッチッと顔の前でひとさし指を振った。
「んなことしなくても、へーきへーき!
クイズはたったの10問だぜ?
制限時間は3時間もあるんだから、大丈夫だって!」