黒縁メガネ男子に恋してる
あたしもなにか役に立ちたくて、地図を貸してもらったんだけど、
どうやら、智哉に任せた方が、確実に早く目的地に着けそう。
結局、たったの3分でギブアップ。
地図を智哉に返すと、智哉は、肩を震わせて、笑いをこらえている様子。
うー、悔しい。
「しょうがないじゃん!
地図なんて、ふだん使わないんだから!」
プクゥッと頬をふくらませると、とうとう智哉はプッと吹き出した。
「もうっ、笑うことないでしょ!」
「だけど、たったこれだけの距離で迷うとか、ありえねぇ……」
「う、うるさいっ!」