病気体質自慢
喫茶店からバス停まで、徒歩5分かからないほどだろうか。
周りの目を気にしながら腹を押さえて、本当は
『くの字』
になったまま歩きたいところを、真っ直ぐに体を伸ばしたまま歩く。
苦痛で歪みそうになる顔も真顔を保ちながら。
女優になれそうなぐらい平静を装い歩くあたしは、痛む腹から手を離す事だけは出来ないけど、
「あいつ、ウ●チしたいんじゃね?」
という誤解だけは避けたかった。
だってあたしは当時18歳。
一応恥じらいはある。