夕日塔の約束
この1年間、手の届かない所に行ってしまったと思っていた夕穂が、こんなに近くにいる。


普段当たり前の様に傍にいる、家族・友人・そして恋人。


その“当たり前”がどんなに幸せな事なのか、今改めて実感した。


「日希……2週間かからなかったね」


オレの胸に顔をポフッと乗っけてる夕穂が、ポツリと呟いた。


2週間って――――……ああ、夕穂が出した再アタックの期限か。


「確かにかからなかったな。後2日残したのって―――…愛の力じゃねぇ?」


「もう……何言ってんのよ日希ってば」


2人で見つめ合い、クスクス笑う。
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