夕日塔の約束
目の前の彼の言葉を最後まで聞こうともせず、走り出す私。


が、今回は“待てよ………!!”と手首を掴まれてしまった。


「イヤッ!離してっ!」


「オレの話聞いてくれ!夕穂!!」


「聞きたくないわよアンタの話なんて!って言うか“夕穂”って呼ばないで!!」


キッと、私の手首を掴む男の子を睨みつける。


彼の声で“夕穂”と呼ばれると、悲しさと懐かしさが入り交じって、なぜかまた涙が溢れそうになった。


だから早く、教室に戻りたかったのに………


「嫌だ…ほんの少しでいいんだ。もうちょっとここにいてくれ………」
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