初恋図鑑【完】
1*始まりの日


私の初恋は、小学2年生。


当時、転校してきたばかりの男の子にだった。



たぶん、一目惚れ。



その男の子は、ふわふわのやわらかそうな茶色髪。大きくてクリクリした愛らしい目。



一言で言えば、可愛いタイプの男の子。



さらに、嬉しいことにその子とは、6年生までずっとクラスが一緒で……『もう、運命じゃない!?』と思ったことも一度や二度ではない。







…しかし、中学校に入る前にその子が親の都合で引っ越してしまうことを知ったのは、卒業式の前日。



てっきり、中学校も同じだと思っていた私は、かなり落ち込んだのを覚えている。



もう…会えない



そう思うと胸が締め付けられるように痛かった。




ダメ元でも告白しよう…後悔しないでいいように…。



その時の私は、そう思った。




けど、これが間違いだったんだ。



そして、卒業式の日。



私がクラスに入ろうとすると、その子と男子の話している声が聞こえてきた。



「…なぁ、知ってた?心ってお前のこと好きらしいぞ?女子たちが話してるの聞いたんだ!」


得意げに話す男子の一言に血の気が引いた。



そう、心とは、私の名前だった。








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