あなただけを愛したい
発覚
二人が帰ると、急に静かになった部屋の中。



「メシ、食いに行くか?」


「えっ?」



時計を見ると、すでに正午を過ぎていた。


航と付き合い始めて、外で食事をしたことはない。


だから、こんなふうに言われて、どきどきと胸が音を立て始めた。



「柑那?どうする?」


「うん、……行く」






航が運転する車の助手席に座って、窓から流れる景色を眺めた。



「何食いたい?」


「何でもいいよ」


「はは、それ一番困るな」



そう言って航は苦笑い。



「じゃあ俺がよく行く店でいい?」


「うん」



そう言って連れていかれた場所は……


外観はカフェみたいだけど……


中に入ると……


やっぱりカフェな感じで……


食事しに入るような店じゃない気がする。
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