あなただけを愛したい
お姉ちゃんが自棄になってセッティングした合コンだから、いまさら“行けなくなった”とは言えないらしい


でも……


あたしには関係ないじゃん!



「ほらっ、まずはこれを着てっ!」


「えーーーっ!」



しかもその合コンは……


今日らしい。


ほんとにありえない。


しぶしぶ、お姉ちゃんがくれたワンピを着て……



「次はここに座るっ!」



言われるがまま、言われた場所に座った。



はぁ……



心の中で大きくため息を吐いた。


結局あたしは、いつもお姉ちゃんに流される。



「はいっ、できたっ!」



渡された鏡を見ると……



「なっ!」



何これっ!?


目を見開いて固まってしまった。



「ふふ、別人でしょ?」



お姉ちゃんが自慢げに話す。


これが、……あたし?


ほんとに別人だ。
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