雨女×晴男


しかし

そんなことをマイクを通じて言えるわけも無く



作り笑いで
誰も聞いていないとわかっていながら挨拶を始めた。


[皆さん、御入学おめでとうございます・・・・]


テキトーに今朝つくったスピーチを読みあげる。



「かっこいいねっ」
「あんな彼氏ほしーっ」
「私狙おうかな?」
「やば!!あんな人が彼氏だったらいいのにぃー・・・」


やっぱ誰も聞いちゃいねぇ。

つか座れよ。

黙れよ・・・はぁ・・・



そして俺はテキトーにスピーチを終わらして
舞台袖に戻った。


「晴ったらモテモテじゃん(笑)」

「っせーな・・・莉咲だってさっき‘好きです’視線浴びてただろ」


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