LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
食器を洗って居ると、誠之介君はカレーをタッパに入れ、海斗へ届けに行った。

着替えも頼んだけど、海斗にわかるかな…。



「はぁ…」



飛び散った水飛沫を台拭きで拭い、溜め息。

このまま会わず離れたら、楽になるのかな。

携帯を開くと、海斗からメールが着て居た。

…11時?

≪早退したから今日は家に居る。
帰って来るの、待ってるから。≫

体調でも悪いんだろうか。

あの人と会ってないの…?

誠之介君はカレーを持って行ったけど、体調が悪かったら、お粥やうどんの方が良い。

私は誠之介君を追い掛けるように走って家を出た。

ーーキキィィーーッ…

左右の確認もせずに――…。




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