LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「ほら、旦那様のお迎えよ!
暢も居るし、妊婦は帰りなさい」



「…ありがとう」



店内に入って来た海斗を見付け、22時まで15分はあるが、バックヤードに入り、帰る準備。



「どう?新人さんたちは」



「良いと思いま――…」



「成美、大変っ!!」



下川さんと話ながらユニフォームのファスナーを下ろしてると、芽が飛び込んで来た。

ビクッと肩を震わせる私の腕を掴む芽。



「もう、何!」



「店内では騒ぐなよ!」



追い掛けて来た下川さんと芽の間で、腕を擦る。

芽は「私の勘より凄い現実よ!」と、デザートコーナーの前に居る男女に指を差す。
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