LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】
「海斗さん、携帯が鳴ってますよ?」



レンジも止まり、酢豚が盛られた皿を取り出してると、下川さんがソファーに転がる俺の携帯を指差した。

…成美か?

いや、その可能性はないか。



「すみません、誰か見て貰えますか?」



「え?はい」



会社からじゃなきゃ良いけど。



「…何か、無登録みたいですね」



「じゃあシカトで」



登録されてない番号は、出ない主義。

下川さんは携帯を閉じるも、また開いた。



「どうしたんですか?」



誠之介君が不思議そうに声を掛ける。

俺も手を止め、下川さんを見た。
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