桜星サンセット
「コウ、お待たせー」

アンが戻ってきた。

「じゃあ。この絵でホントに全部だから、もうないぞ」

加藤先輩はいつもの笑顔でそう言って帰って行った。

「行こうか。早くしないと劇始まっちゃうし」

アンに急かされて部屋を出る時、振り返ってもう一度絵を見た。

絵には柔らかな光が差し込み、一層、温かさと深みが増して見えた。

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