イケメン彼氏の秘密
とりあえず、花音に電話。
恭奈と仲良いし、何か知ってるかもしれない。
「花音!今、恭奈がどこにいるか知らないか!?」
『もしもし?麻倉くん?どうしたの急に?』
「えっ…いや……」
ここで恭奈が行方不明だとか言ったら慌てるよな…。
「とりあえず恭奈がどこにいるか知ってるか?」
『恭奈?家じゃないかな。しょうがないからお兄さんと遊ぶとか言ってたし』
「そうか。ありがとな」
『うん…どうかしたの?』
「いや、何もない。いきなりごめんな。じゃ」
花音とは一緒じゃないみたいだし。
つーか、俺と出かけるって書いてあったんだよな。
絢歩さんと組んで俺を騙そうと、なんて最初は考えてみたが…。
あの絢歩さんの慌てぶりを見ると…そうじゃないみたいだし。
今なら騙しだったって言って欲しいぐらいだ。
……次は陽菜乃が妥当か。
花音と同様に落ち着いて話さないとな…。
『はいは~い。斗真さん、どうかしましたぁ~?』
「陽菜乃、恭奈が今どこにいるかとか知ってるか?」
『へ?先輩ですか?斗真さん、一緒じゃないんですかぁ?あっひょっとして無理矢理犯そうとして逃げられちゃったとかぁ♪』
「そんなことしねぇよ。で、知らないんだな?」
『今どこにいるかなんて知りませんよぉ。ていうか、斗真さん。彼女より先に待っててあげるべきでしょ~。先輩、超寒そうに待ってたんですよぉ?』
……あれ。話が繋がらない。
俺を待ってた?恭奈が?