攻略難関なイケメン君。
―――え?
眼鏡の先にあったのは・・・。
透き通っていて綺麗な瞳だった。
涙でちょっと視界がかすんでいるけどはっきりと見えた。
完全なる美形じゃんか・・・。
なんで眼鏡するんだよ・・・。
突っ込みたかったけどそれどころじゃない。
あたしは吸い込まれるように彼の瞳を見つめていた。
「・・・なんで泣いたの?」
「べ・・・つに・・・。悔しかったから・・・。」
「ふーん。」
そこらにはいないほどのイケメンに怒鳴り散らしてしまった自分を恥じた。
はずい・・・。
と同時にほんの少し後悔。
「・・・ごめんなさい。」
素直に謝った。
自分でもびっくり。恐るべし、イケメン。
「・・・。」
それなのに彼は答えない。
やっぱりかなりご立腹のご様子。
「ごめんなさ「僕、そろそろ行く。」
え?
聞こえてないのかと思ってせっかく謝りかけたのに簡単に遮られた。