今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。

悪魔はだるそうにこっちに歩いてきて、私の真横で足を止めた。



ふと顔を上げると……悪魔と目が合い、不覚にもドキッとしてしまった。



それと同時に、さすがに気づかれたかなって思った。



……けど、彼から出た言葉は意外なものだった。



「こいつ誰。邪魔」



感情が無い………冷めきった声。



昨日の悪魔からは想像ができない。



確かに人を殴っていて怖かったけど、私への声や態度には優しさがあった。



それなのに今は目すら合わそうとしない。



昨日見たのは私の……ただの妄想?



邪魔と言われたから、とりあえず席を退こうとすると、沙良ちゃんがそれを遮った。

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