レンタル彼氏 Ⅱ【完結】
「そっかー、彼がいずちゃん好きだったのか」


「いやーあーのー」


「まっ、いいか。今彼女いるみたいだし」


「はい?」


勝手に話が進んでいっちゃってて、ついてけない。
それなのに、そんな私を放置して聖が店員に注文を頼んでいた。



頼み終えた後、もうさっきの話はなかったかのように聖はにっこりとする。


「……………」


「どうしたの?」


「いや、えーと…」


「あ、安心して」


「え?」


「別に彼に何もしないから」


…何もしないからって。



「当たり前じゃんか!」


何かする気だったわけ?
ちょっと。


「ははっ、いずちゃん、面白い」


「てか、何で聖はたまに泉になるの?」


ずっと気になってたんだよね。
まあ、私としてはどっちでもどんな呼び方でも構わないんだけど。


聖は私の問いにきょとんとした顔を見せる。


それからゆっくり口元を緩めると。



「……牽制?」


そう、言ってにやっと笑った。


けんせい……?



益々わからない。
この、掴めない感じ。


初めて会った頃の聖を思い出す。
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