レンタル彼氏 Ⅱ【完結】
「………りさ」
「…………」
「解放してくれてありがとう」
「…伊織」
「………だけど、俺は一生許さない」
「!!」
「…………また、何もかも失ったんだ」
「……………」
俺が部屋から出て行くのをりさは呼び止めなかった。
俺も後ろを振り向いたりしなかった。
りさの泣き声が微かに聞こえたけど、俺は知らない。
それが俺とりさの最後だった。
こんな、呆気ない終わり方だったんだ。
これから。
どこに行こう。
まだ、麻酔が完全に取れてなくてふらふらする。
そんな俺が向かう場所は。
やっぱりここだった。
ここしかなかった。
「…………鈴恵、さん」
ぽつりと俺はそう、呟く。
そのまま、俺はたんぽぽ院の前で倒れて意識を失った。
二回目だ。
俺がここで意識を失うのは。
目を覚ました時。
やっぱり俺の目の前には鈴恵さんがいた。
「………鈴恵さん…」
「………伊織」
その、優しい顔を見て俺は涙が溢れて止まらなかった。
「…………」
「解放してくれてありがとう」
「…伊織」
「………だけど、俺は一生許さない」
「!!」
「…………また、何もかも失ったんだ」
「……………」
俺が部屋から出て行くのをりさは呼び止めなかった。
俺も後ろを振り向いたりしなかった。
りさの泣き声が微かに聞こえたけど、俺は知らない。
それが俺とりさの最後だった。
こんな、呆気ない終わり方だったんだ。
これから。
どこに行こう。
まだ、麻酔が完全に取れてなくてふらふらする。
そんな俺が向かう場所は。
やっぱりここだった。
ここしかなかった。
「…………鈴恵、さん」
ぽつりと俺はそう、呟く。
そのまま、俺はたんぽぽ院の前で倒れて意識を失った。
二回目だ。
俺がここで意識を失うのは。
目を覚ました時。
やっぱり俺の目の前には鈴恵さんがいた。
「………鈴恵さん…」
「………伊織」
その、優しい顔を見て俺は涙が溢れて止まらなかった。