梶山書店物語〈壱〉
番線
何してくれてんだ!

何してくれてんだ!

30の女が何をドキドキしてんだ。やべぇ、久々過ぎたな。

カチカチと中々、着かないライターに苛々してくる。

急に目の前に自分のライターじゃないものが瞳に映る。

「お前、煙草やめたんじゃないのか?」

「吸いたい時もあるんだよ。
大滝が珍しく勤務外に仕事?」

「ついでだから渡し忘れた書類持ってきたんだよ」

「それは、どうも」

お前の予定は田中くんしか無いのはわかってますよ。



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