みるくとりんご[短編]
千葉の意外な優しさを感じた翌日、学校に行ってみるとなぜか私は孤立していた。
『おはよう』と言っても返事は返ってこないし、みんな目も合わせてくれない。
なんだか不安になりつつも、席に着いて隣にいる千葉の方を見ると、彼は笑顔で

「お前の秘密ばらしちゃった」

なんて言うもんだから、もう驚くしかない。






みるく【と】りんご


#



「……何言ってんの?」


『お前の秘密ばらしちゃった』なんていう千葉の爆弾発言に、もう私は呆然とするしかなかった。



――だってアンタは私の秘密ばらしたりしないでしょ?


――まあね



昨日、確かにあんなやりとりをしたはずなのに、そんな展開おかしいじゃない?




「なんか無性に、アンタをイジメたくなっちゃってさ」




そう言って屈託の無い笑顔で笑う千葉。


もう、こいつは『意地悪』とかそんな次元じゃない。


コイツは怖い。


鳥肌が立つほどに。
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