みるくとりんご[短編]
実を言うと、こんなに他人に距離を置かれたのは初めてで。
いつもは冷めてる私だって、寂しいもんは寂しいわけであって。
そんなときに千葉が『俺の一言でここまで孤立しちゃうなんて、こいつら本当にお前の友達なの?』なんて言うもんだから。
私のイライラはもちろん頂点に達するわけであって。



みるくと【り】んご






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「アンタほんと最悪!」



三時間目の休み時間、突然張り上げた私の声はやけに教室に響いて、みんなの視線は私に集まる。




「ぜったい狂ってる」



キレてしまったら最後。

私の口は止まることを知らずに、ほとんど意志とは無関係に動き続けてしまう。



「ホントは、薬もタバコも女もやってんじゃないの?」



違う。そんなことは思ってないの。



彼を信じてないわけじゃない。




「その髪も地毛じゃいんでしょ?」





ただ、私の弱さが、私に嘘をつかせる。
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