愛のうた。
私の視線の先には今年モデルの水着。

やっぱり去年と流行は違うんだ~。


「可愛いじゃん。
これとか沙知に似合いそうだな」

尚が指差す先にはランジェリー風のエロチックな水着。


「私こんなの着ないし!」

「いいんじゃない?
あー。でも沙知には大人過ぎかな?」

「尚ッ!!」



ゲラゲラ笑っている尚の背中を軽く叩く。



「あっはは、ごめんごめん!」

「笑ってるしー!
いいよ、怒ってないもん。べーだ」

「完璧怒ってるし!」




笑いあう二人。

尚と居ると楽しくて仕方がない。

いつも笑顔で居られる。


尚、ありがとう。



「でもさ・・・一泊二日って短いよね」

せめて二泊三日!

でもそれはワガママすぎ。



尚の大きな手が私の髪を撫でる。




「だよなぁ。
俺だって沙知と1年間ぐらい過ごしたいよ」

「アハハハッそれいいね!
やってみたい♪」



私はおもむろに尚の手を握る。

それに応えるかのように、
尚も握り返した。


私、この手が大好き。

ゴツゴツしてるのに、温かいの。


なにより、この温もりから尚の優しさが伝わってくる。

< 154 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop