愛のうた。
「イヤガラセ。」 シュンside
沙知が急に泣きだした。

「おっおい!俺なんかし・・・」

沙知はケータイを握りしめている。もしかして・・・?

「沙知ちょっとこっちこい。」

俺と沙知は廊下に出た。

そして俺は沙知のケータイを見る。

昨日の俺とのメール。そこまでは良かった。

でも・・・立て続けに並ぶ知らない番号からのメール。

メールを開くと、死ね・バカなど沙知を中傷して傷つくような言葉ばかり。


「これ・・・何?てか誰からのメール?」

問い詰めても沙知は黙ったまま。むしろ口を開けないように見える。

「沙知、犯人知ってんの?」

それでも沙知は口を開けない。

「知ってんなら教えろよ。俺、信用出来ない?」


沙知は首を横に振る。そして固く閉じていた口を開けた。



「多分だけど、・・・この前洋介先輩に流されるままメアド交換したの。ごめん・・・」

洋介・・・よく1年校舎をフラついてる奴だ。


「それからなの、こういうメール。常に私を監視しているみたいで」


「監視?」

監視って事はこのクラスに犯人がいるって事だ。


「だから・・・多分先輩がこのクラスの誰かに・・・」


このクラス、アイツしかいないだろ。
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