君が恋に落ちるまで。




「 ・・・瑞穂ちゃん 」




相槌も打たずに聞いていたけど
彼女は泣きそうな顔で俺を見て
そして”答え”を待っている。




「 嫌いになんてならないよ 」




俺はずるいな、と思いながら
持っていたコップを置いて、
瑞穂ちゃんの目を見た。




「 ・・・・・・俺は、 」




”何をしに来たんだ”と
自分で自分の背中を押し、
グッと拳を握った。









─────────────ヴヴヴ...





「 ・・・・ごめんなさい・・ 」





口を開いた途端、彼女の携帯が鳴り
彼女は俺から顔を背けて
電話に出た。







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